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ぺんぞの俳句〜095月 

今月に ロックされたる 訃報かな
 

ぺんぞ 

 

木を育てよう 

 

例えばあなたの身内に
寝たきりの高齢者がいたとする。


 


その身内は認知症もあり
もう数年前から歩行ができない。
ベースに糖尿病を持ち
その影響で脳梗塞を生じたのが
寝たきりになった主要因だ。

さてその身内の足に
潰瘍が出現した。
部位は足の裏側
小指の付け根の盛り上がったところだ。

ところが1週間程度で
その大きさは倍くらいになった。
さらに黄色壊死から
黒色壊死へと変化し
周囲の皮膚の色も悪かった。

専門医による見立ては
「慢性動脈硬化症」。
膝下くらいからの血流が
かなり低下している状態とのこと。
血液を固まりにくくする内服が
何種類か処方されたが
しかし状態は悪化。
壊死は足の小指にも拡がり
ほどなく指はミイラ化した。

どうやら壊死を生じた部分は
完全に分離していて
骨とわずかな筋肉で
つながっているだけのようだった。
分離した部分の肉が
比較的血色がいいのが
せめてもの救いだった。

この頃から突発的に
高熱を呈するようになった。
しかし肺や尿には感染所見はなかった。

さてある日医者に呼び出されたあなたは
この足をどうするかについて
医師から選択を迫られる。

医師の説明は以下のとおり。

考えられる方法は二つ。
足を切るかこのまま経過をみるか。

このまま経過を見る場合心配なのは
この壊死部から菌が入り込み
敗血症に至ること。
高齢で体力が落ちているので
敗血症はおそらく致命的と思われます。
また今後炎症が強くなり
創が深くなって行けば
痛みも増し苦痛は大きくなるでしょう。

一方切断することで感染を生じ
それで致命的になるかもしれない。
感染を起こさなくても
足を一本切るということは
高齢者にはかなりの消耗となるでしょう。

さあ
あなたならここでどちらを選ぶだろう?

考えうる治療法について
必要な情報を医師が提供し
それを納得した上で
患者や家族に治療の同意を得る

これをインフォームドコンセント(IC)という。

ここに挙げた例において
医者は説明義務は果たしており
これであなたが治療を選択し
同意を得れば何の問題もない。

でもおそらく医療の専門家でないあなたは
今困惑してるはずだ。

切断なんて怖い響き。
痛い想いはできるだけさせたくないけど
敗血症っていうのも怖いみたいだし・・・
でも足なんか切ったら
それで死んじゃうかも知れない。
でも切って楽になるなら
その方がいいのかな?
わからないこといっぱいだけど
何を質問したらいいかも
わからないよ・・・

さてここでもし医師がこう言ったら
あなたはどうするだろうか?

私の私見としては
敗血症のリスクの方が
切断による合併症のリスクよりも
大きいと考えます。

あるいはこう言ったら
どうだろうか?

とは言いましても今のところ
敗血症に至るリスクは
低いと考えます。

これはICとしては
フェアではないのかもしれないが
正直あなたはほっとするのでは
ないだろうか?

つまり

医師は
こっちの方が少しでもいい
と考えているんだ

という事実が
あなたの選択の後押しをしてくれるのではないだろうか。

ICというのはともすれば
患者任せになりかねないんじゃないか
というのが最近の不安で
それだったらもしも
本来の主旨に反するとしても
多少医者が誘導尋問してもいいから
互いが気持よくかつ最善の方向に
導いたらいいんじゃないかと
思うんだけどどうでしょう?

ひとつひとつの細かい行為について
いちいち同意を取って証文を取って
でないと誰のせいともめるなんて
おかしな時代だな〜
なんて思ったりするけど
一方でいわゆる
モンスターペイシェント
みたいなものが増えて
いちいち同意でも取っておかないと
自分達の首を絞めかねない
なんていう医療従事者の苦悩もあったりして
なんだか結局お互い
権利の主張と義務の放棄だよな〜
なんてため息が出ます^^;;

医療で何より大事なのは
医者と患者と家族との信頼関係
そして
それぞれの責任の行使
なのだろうと思うのですけどね。

今年ももう少しで終わりだけど
そんなことを肝に銘じつつ
勤めあげたいと思います。
2008/12/24 11:58|つぶやきTB:0CM:0
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